見出し画像

"講座を通じて、日本の伝統文化を広く伝えたい"器 日本橋夢東本店さま|主催団体インタビュー

「器 日本橋夢東本店」は、1923年に「漆器問屋 武藤三郎商店」として創業した100年の歴史をもつ老舗漆器問屋。職人によって生み出されたつややかな商品が並ぶショールームで、奥深い日本の伝統工芸が気軽に学べる講座を開催しています。

外国人観光客や団体客を中心にワークショップ事業を展開していた同社が、ストアカを導入したのは2019年です。コロナ禍を経て、現在は対面で講座を展開し、「金継ぎ」や「伝統漆芸 蒔絵」を体験をすることができます。
伝統工芸が持つ魅力を体験した生徒からは、別の講座を受講しに何度も足を運ぶリピーターも多いのだとか。

歴史ある老舗漆器問屋がストアカを利用した結果、どのようなことが起こったのでしょうか。

今回、ストアカを導入したことのメリットや得られた新たなニーズ、また今後の展望について、講師および企画を担当している坪井さまにお話を伺いました。
(取材日:2024年9月11日)

今回お話を伺った主催団体
器 日本橋夢東本店さま
東京日本橋にて創業100年の歴史をもつ器問屋の直営店舗。
つくばや流山、品川プリンスなど直営4店舗のほか、EC店舗やギャラリー、ワークショップ事業など幅広く運営している。
2020年にストアカ登録
ストアカ教室ページはこちら 
https://www.street-academy.com/organizers/nihonbashi_sakon



講座を通じて、日本の伝統文化を広く伝えたい

ストアカ編集部(以下、――):ストアカを導入したご経緯をお聞かせください。
器 日本橋夢東本店 坪井さま
(以下、 坪井):弊社は大正12年に創業した100年の歴史を持つ漆器問屋でございまして、現在も百貨店を中心に、漆器やガラス器などの卸売販売を行っています。

販売と合わせて、5年ほど前より日本橋にある本店ショールームにて、ワークショップ事業も開始しました。器に囲まれた和の空間のなかで蒔絵や金継ぎなどを体験することで、日本の伝統文化を感じることができるということもあり、外国人の方や、観光の団体さまにも多くご体験いただいています。

ワークショップを開催するにあたり、個人のお客様の集客方法を検討することとなり、リサーチするなかで、ストアカの情報を目にしました。
ストアカは、国内にある学びサイトのなかでは最大級の受講者数ということでしたので、最も集客力のあるサイトではないかとお見受けし、登録させていただく運びとなりました。


――:ストアカを利用する前は、どのように集客されていたのでしょうか。
 坪井:自社でチラシなども色々とやっておりましたが、なかなか……。
また、その当時はコロナ禍と時期が重なってしまい、集客にはかなり苦戦しました。

そのなかでも、多くの人が閲覧しているストアカに掲載したことで徐々に集客もでき、現在はかなりの方がご参加くださっている状況です。
集客という面でストアカにご協力いただけたこと、本当に感謝しています。


――:御社で教える活動を始めたきっかけをお聞かせください。
 坪井
:日本の伝統文化である「金継ぎを普及したい」という想いが、教える活動を始めたきっかけです。

金継ぎとは、割れたり欠けたりした器を漆で修復し、金粉や銀粉などの装飾を施す実際に職人が行っている技法のひとつです。
弊社では、この「金継ぎ」を一般の方向けに手軽にしたものを現在ワークショップでご体験いただけるようにしています。

この「金継ぎ」をお伝えすることで、「割れた食器は直すことができる」ということや、「こんなやり方で治すことができるんだ」というような新たな発見を色々な方に知っていただきたいという思いがあり、教える活動をスタートしました。

また、私どもは器問屋ですので、「器を大切にしていく」という気持ち、また、日本人が古くからもつ「もったいない」という美的感覚を大切にしていただきたいという想いもあります。
そして、「日本の伝統文化を発信し、その魅力を広くお伝えする」といった役割も、この教える活動は担っております。


創業100年の漆器専門店で学ぶ、特別なひととき

金継を教える川上講師

――:どのような講座を開講されていますか?
坪井:「漆器を用いた工芸体験」をすべての講座のベースとしています。
割れた食器をつなげていく「金継ぎ」も、もとをたどると漆器の蒔絵の技法から来ているものですので、そういった特殊な材料を使った工芸体験を学んでいただける講座です。
 
なかでもご新規さまに人気なのは、一番手軽に始めることができる「簡易金継ぎ体験」ですね。その他にも、伝統漆芸の「蒔絵(まきえ) 体験」、銅板にガラス釉薬を焼き付ける「七宝焼き体験」や、「金箔貼り」「ポーセラーツ」など、さまざまな講座をご用意しています。

またお子さま向けに「スノードーム作り」や、「陶器にお絵描き体験」として自由な表現ができるような新たなジャンルの講座であったりと、さまざまな年代の生徒さまがお楽しみいただけるような講座も随時企画しています。

――:生徒さまの年代層も幅広いのでしょうか?
 坪井:そうですね。全体的には40代50代の女性の方が多いのですが、ストアカからは男性の方やお子さま連れのご参加もずいぶんと増えましたので、これまでとはまた違った生徒さま層が見られるようになったかと思います。

また、講座の種類を増やしたことによって、1つの講座に参加された方が「他の講座も体験してみたい」と興味を持たれて、いろいろな講座にご参加されるといったケースも多いと感じています。

――:講座ページの写真がとても素敵ですね。
坪井:ありがとうございます。私も含めて弊社のスタッフたちがカメラを片手により良い写真が撮れるように日々努力しています。

やはりWebサイトを見るにあたって画像というのは第一印象に影響されますので、「そこの画像をいかに魅力的にできるのか」という点は、大事なところだと思っています。

――:教える場所はどのようにされているのでしょう。
坪井:弊社では、教える場所は全部で4箇所ご用意しています。
メイン会場は本店店舗内にワークショップスペースがございますので、そちらをご案内することが多いです。また、大人数でのグループレッスンですとか、団体様も受け入れていますので、そういったお部屋もあります。

弊社では、ほぼ毎日のようにワークショップを開催しており、またお部屋も複数ありますので、さまざまな講座の同日開催も可能です。

――:どなたが講師をされているのですか?
坪井:弊社には、工芸品の作家や海外で美術を学んだ人、美大の卒業生などさまざまなジャンルの技術を持ったスタッフが働いており、ワークショップの講師も務めています。

私も主幹として企画などの業務と合わせて講師の仕事も担っています。
私自身は職人というよりはデザインがメインだったのですが、教えることについては、産地の技術者から指導を受け、一般の方にも分かりやすく伝えられるように研鑽しています。

弊社の講師陣は、もともと教えることが好きな人物もおりますし、さまざまな技術を持った「ものづくりの人たち」の集まりといった感じです。
ですので、講座のなかでも専門的な話も聞けるかと思いますので、そういった部分でもお楽しみいただけるのではないでしょうか。


喜びの声が届く仕組みが、新たな集客へと結びついていく

――:ストアカを利用して良かったことを教えてください。
 坪井:全体的にとても使いやすいので、大変満足しています。
なかでも特に「レビュー」の機能が、集客に繋がっていると感じています。

やはり集客において「口コミ」は、大きな影響力があると思っており、ストアカは、実際に参加された生徒さまの声が、新たなお客様へ非常に届きやすい仕組みだと感じています。

生徒さまの気持ちがこもった「レビュー」を見たことで、弊社の講座に興味を示される方が多いのではないでしょうか。

また、ストアカから予約される生徒さまは初めて伝統工芸を体験される方がほとんどなのですが、その後、「継続したい」と言ってくださる方も多くいらっしゃいます。
結果として、新規さまやリピーターの方も合わせて、生徒さまがどんどん増えていますので大変感謝しています。

――:印象に残る講座や生徒さまの声があればお聞かせください。
  坪井:「思い出がある器が壊れてしまったけども、金継ぎで生まれ変わらせることができて嬉しい」という声をたくさん聞いております。そういった言葉を多くいただけることが、私どもスタッフと致しましても、とてもやりがいを感じる瞬間です。

「金継ぎ体験」には、お子さまのご参加もあり、 幼稚園などで手づくりした「世界でたった一つのお茶碗」などをお持ちいただくこともあります。そのような壊れてしまった宝物が、金継ぎによって新たに生まれ変わった時の喜びは、お子さまの表情からもよく伝わってきます。

そのような姿を拝見すると、私どもも「やっていて良かったな」と感じさせていただけるひと時でもあります。

――:店舗販売の売り上げなどにも影響はありますか?
 坪井:はい。講座の会場がショールームということもあり、工芸品に囲まれた空間でお過ごしいただくものですから、やはり商品にもご興味を持たれて、実際に手に取り、お買い上げいただくということも多くあります。
また、弊社では講座に来られた方々に対して、店舗商品の割引特典をご用意するなどの販促も行っております。


――:店舗さまの認知拡大にも繋がっている部分はあるのでしょうか?
坪井:そうですね、本店は日本橋にございますが、一言で日本橋と言っても、とても広いエリアです。
特に当店は駅から少し離れた奥まった場所に位置しておりますので、講座でお見えになった方が「日本橋にこのようなお店があったのね」と、初めて知ってくださっているご様子です。

そして、講座をきっかけにご来店くださったお客様からクチコミが広がり、また新しいお客様がご来店いただき、商品をご購入いただくといったこともございますので、とても良い流れだと思っています。


学びから生まれるつながりの輪、今後オンラインも視野に

――:今後、講座をどのように展開したいとお考えですか?
 坪井: 有難いことに遠方にお住まいの方からご参加の要望をいただくことが増えてまいりましたので、今後、オンラインでの講座開催も取り入れていきたいと考えています。
そのためにもオンラインに合うようなレッスン内容を検討中です。また、生徒さまのご自宅へ講座キットを送付する手段についても、準備を進めています。

弊社では、zoomを使ったオンライン商談やオンラインショップも先立って運用しています。これをいかに講座と連携させていくのか、社内でも協議しながら運用テストを現在している状況です。

遠方にお住まいの方や対面でのご参加が難しい生徒さまにもご参加いただけるように、精一杯努めておりますので、楽しみにお待ちくださいますと幸いです。

また、対面形式で複数名で講座を開催していますと、生徒さま同士のコミュニケーションや新たな繋がりなども生まれてきているご様子も拝見しています。
講座で出会った生徒さま同士で、後日別の講座に一緒にお見えになることもありますので、ぜひその「学びの輪」を大切にしていただきたいとも考えています。

その後押しというわけではありませんが、生徒さまが講座で制作した作品の展示会なども企画しています。ギャラリーという形式で色々な方に「見てもらう」という喜びも、ぜひ生徒さまに感じていただきたいです。


――:最後に、読者へメッセージをお願いします。
 坪井:漆器の産地では職人の数は年々減少傾向にあります。
そのような現状のなかで、新しい技術がさらに生まれるようなことがあるのならば、それはとても素敵なことだと思います。

職人になるには相当な訓練が必要ですが、弊社も「教える活動」という新たな位置づけから、お子様をはじめ色々な方に広く発信をし、日本の伝統文化の継続ができればと考えています。
日本の伝統文化や工芸品にご興味がございましたら、ぜひ日本橋まで足を運んでいただけますと有難く存じます。


器 日本橋夢東本店さまの講座はこちらから


料理、占い、ビジネススキル、ヨガなどのレッスンが1回1,000円から! オンライン講座なら、国内最大級のまなびのマーケット「ストアカ」へ♪