「わかった!」の連続でリピート殺到。その秘密は、ストイックすぎる子ども時代と、踏んだ場数の多さにあり!PC越しに子どもたちの背中をおすオンライン家庭教師OKADA Daisuke先生
2020年にメガバンクを退職し、講師というキャリアをスタートさせたOKADA Daisuke先生。ストアカで「オンライン家庭教師」をはじめるやいなや、ストアカ内でも一躍人気の先生に。これまでに教えた生徒数は延べ7,894人にも登るそうです。まだ子ども向け「オンライン家庭教師」というジャンルが確立されていなかった2020年当時に、1つのスタイルを築き上げた立役者の一人といっても過言ではありません。
受講者数とレビューの高さから、先生の授業がいかに喜ばれているかが伺えますが、一体なぜ、サラリーマンだったOKADA先生が、これほど人気を集める講師になれたのでしょうか?今回は時間を大きく遡り、小学生時代から今日まで先生が何を学び、考え、選択してきたのか、そしてそれが授業にどう生かされているのかも含めて、お話をお聞きしてきました。
(取材日:2023年7月18日)
ゆっくりしている時間なんてない!
インプットにインプットを重ねた子ども時代
ストアカ編集部(以下、――)今日は先生の子ども時代のお話からお聞きしていきたいと思います。中学受験を控えた小学生を対象としたレッスンが人気ですが、先生ご本人は、どんな小学生でしたか?
OKADA Daisuke先生(以下、OKADA):どちらかというと、勉強は得意でした。当時通っていた近所の塾から、「うちで教えられることはないから、もっとレベルの高い塾へ通ったほうがいい」と勧められるくらい。6年生になる頃には、週6で塾に通っていました。
――そんなに!小学生というと遊びたい盛りでは?勉強が苦にならなかったのですか?
OKADA:まったく!ゲーム感覚で学んでいたので、塾へも楽しんで通っていました。かといって家で勉強ばかりしていたわけではなくて、地域で開催されるスポーツ大会に参加したり、結構忙しく過ごしていましたね。夏休みなんかはもう大変。朝、ラジオ体操に行ったその足でソフトボール大会に向けた練習に参加して、 練習が終わったらすぐ母の運転する車に乗り込み塾へ移動して……夏期講習のすべてのコマを終えるのが夜の7時半。それを毎日ですから、自分で言うのもなんですが超多忙な小学生でしたね(笑)。勉強もソフトボールも、好きなことは全部やりたい!と思っていたので、そうなってしまうんですよ。
――そんな忙しい小学生、聞いたことありません!中学生や高校生になると、さらに勉強が忙しくなりそうですね。
OKADA:受験は中学受験の一度きりで、高校や大学へは付属校にエスカレーター進学したので、そこまで忙しくはありませんでした。忙しくなったのは、大学に入学してからですね。社会へ出て働くことに興味があったので、アルバイトをはじめたのですが、10種類以上経験したかな。常にスケジュールをパンパンに詰め込んで、暇な日は一日もないくらい。ゆっくりしている時間がもったいない!と思っていました。
――勉強をしながらアルバイトをしていると、それだけでも結構忙しくなりますよね。ちなみに、大学では何を学んでいたのですか?
OKADA:働くことに興味があるなら、「経済学部」を選びそうなところですが、私が進学したのは「理工学部」。経済は、社会に出たら実地でいくらでも学べますが、理系の勉強は大学でなければできませんよね。理系か文系かでいうと、小学生の頃から圧倒的に理系だったので、大学では好きな勉強をとことんしよう、と決めました。子どもの頃から“今、ここでしかできない経験をしよう”、と強く意識してきましたね。一つも逃さず経験したい!と思っているから、自然と忙しくなってしまうのでしょうね。
新しい刺激にあふれたサラリーマン時代に育まれた「教えたい」という夢
――大学卒業後は新卒でメガバンクに就職されたそうですが、OKADA先生のことですから、就職活動も緻密なスケジュールを組んで臨まれたのでは?
OKADA:そこまで気合を入れていたわけではありませんが、社会のことを広く知りたいという思いから、業界を絞らず大手企業を中心にいろいろな会社を受けました。この仕事がしたい!というこだわりは特になかったんです。なぜなら、仕事ができる人はどこでもできると思っていたから。いま思うと生意気な大学生ですよね(笑)。自分が何を経験したいかということを中心に考えて就活をしていたので、最終面接で不採用になることも。当時の私には、相手を知り、人から学ぶという視点が欠けていたんですね。
――就職してからは、20年間ずっと同じ企業で勤め上げられたそうですが、大学時代までの超多忙な日々を知っているからか、少し意外な感じがします。
OKADA:メガバンクは事業領域がとにかく広いので、つねに新しいことにチャレンジできる環境でした。何か新しくやりたい仕事ができても、社内を探せばそれができるんです。いろいろな経験をしたい!学びたい!という欲求が満たされていたから、そもそも転職をする必要がなかったんですよ。
――つねに新しい経験ができる環境だったのですね。しかし、2020年に退職し、講師として新たなキャリアを歩み始めるわけですが、どういった心境の変化があったのですか?
OKADA:30代半ば頃になると立場も変わり、後輩や同僚に仕事を教える機会が増え始めました。それまで吸収するばかりだった知識や経験を、いつの間にか出していく方が多くなっていて、それが結構楽しかったんですよね。たとえば、派遣社員の方に仕事を教えるとき。ただ渡すだけなら作業になる仕事も、背景や理屈を伝えるだけで、楽しみながら主体的に取り組むようになるんです。教え方ひとつで、人の行動が変わる面白さを目の当たりにしました。同じ“教える”なら、もっと広く影響を与えられる場所で挑戦してみたいと考えるようになり、少しずつキャリアチェンジに向けて気持ちが動きはじめました。
ストアカ講師、最初の一ヶ月で、
人生は大きくうごきだす
――それが2020年7月の講師デビューにつながるわけですが、さまざまな選択肢があるなかで、ストアカで、しかもオンラインという方法を選んだのはなぜですか?
OKADA:過去にオンライン英会話を受けていた経験が影響しているかもしれません。自分の好きなときに自宅で英語が学べて、安価だからといって学びの質が悪くなるわけではなく、むしろ生徒側の心構え次第で、どこまでも可能性を広げられる学びのスタイルだと感じていました。
ストアカを選んだのも、自分が生徒として学んだことがきっかけです。退職前の有給期間中にいろいろな講座を受講しました。市川達也先生の「ストアカ講師になろう!」やライティング講座など、興味のあるものを片っ端から受講するうちに、オンラインの学びにたいする気持ちが確固たるものになり、自然な流れでストアカ講師としてのキャリアをスタートしました。
――講師をはじめた当時は、やはり大変でしたか?
OKADA:なかなかハードでしたよ!生活のすべてを講師業に費やしていたので体力的にもヘロヘロになりましたが、毎日が新鮮で、とても楽しかった。ストアカでは、自分とすごしてきた世界の違う人と出会える。これは、メガバンク時代には味わうことのなかった喜びでした。最初の1ヶ月で160人くらい教えたかな……その甲斐あってか、スタートから35日間でプラチナバッジをいただくことができました。
――ストアカ内でも、このスピード感は異例中の異例ですが、それも先生ご本人が楽しんでいた結果なのかもしれません。ひと月で100名以上の人と出会う機会なんて、なかなかありませんもんね。今も生徒数は増え続けているのですか?
OKADA:今は、リピーターの生徒さんが一定数、レギュラーで受講しているのが中心です。一度受講したお子さんは、高確率でリピート受講してもらっています。新規の生徒さんは数こそ多くないですが、コンスタントに入ってきていますね。まだ余力はあるので、新しい生徒さんとの出会いも増やしていきたいなと思っています。
理屈がわかると、行動が変わる
教える楽しさを実感する日々
――一期一会な出会いも多いオンラインという授業スタイルで、高いリピート率を維持してきているのは、なぜだと思いますか?
OKADA:わかった!という体験ではないでしょうか。中学受験を控えた生徒さんをメインで教えているのですが、中学受験は暗記でどうにかなる部分もある。しかし、それでは勉強がただの作業になり、面白くありませんよね。
なので、解答の裏にどんな理屈があるのかをわかりやすく教えることを意識しています。中学受験の勉強で教えられる内容はそう変わらないから、それ以外の部分で講座に付加価値をつけようという考え方もありますが、私はそうは思いません。理屈を理解すれば、勉強にたいする意識や行動が変わっていくんですよ。本当に、思いがけない方向へ伸びていきます。授業を通して勉強の楽しさを発見してもらいたい一心で日々教えています。
――生徒のみなさんは、先生の授業をどのように活用されているんですか?すでに塾に通っている方も多いのでしょうか?
OKADA:学習塾の補助として受講している生徒さんがメインですが、塾をやめてメインの家庭教師として利用している子、私立の小学校に通っていて、そのまま付属中学への進学が決まっている子など、生徒さんによって活用方法はさまざまです。講座は1コマ25分で設定していますが、リピーターの生徒さんは皆さん2コマ連続で50分授業を受ける方が多いですね。学校や塾の授業で少しつまずいていて、勉強の進め方がわからないという、伸びしろのある子どもたちです。そんな生徒さんたちの「わかった!」という表情は、大きなやりがいの一つになっていますね。
――異業種からの転職で、しかも講師としてのキャリアはまだ3年。なぜそこまでわかりやすい授業ができるのですか?指導のために、何か勉強などをしているのでしょうか?
OKADA:とにかく場数を踏んだ結果だと思います。家庭教師に限ったことではありませんが、何でもやってみる。繰り返し取り組むうちに、足りないものや必要なものがわかってきますから。たとえば、私は授業でパワポを黒板かわりに使って説明しているのですが、教えていると、よく使うパーツがわかってくるんです。この図形はよく使うからすぐ出せる場所に用意しておこう、とかそういう蓄積ですね。これは、他の先生と比べても、かなりやっている方なんじゃないかな。「教えるとは何か?」なんて頭でっかちに考えているよりも、OJTを通して最適化・効率化することが、わかりやすい授業への近道だと思います。
――なるほど。授業数に比例して経験が蓄積され、先生もどんどんレベルアップしてきたわけですね。
OKADA:その通りです。最初の2〜3ヶ月から半年くらいでスタイルが定まり、3年を経た今は、時間や余力を別のことに充てる余裕も生まれました。新たなチャレンジができるので、私自身にとっても良い循環ができていると感じます。
――つい雑談で盛り上がるのも家庭教師あるあるだと思うのですが、先生の授業でも、勉強以外の話をすることはありますか?
OKADA:これはね、あまりないんです。最初の頃は意識して雑談の時間も設けていましたが、生徒さんにあまり求められていないと感じてからは、授業時間はみっちり教えています。もちろん100%ないわけではありませんが、生徒さんも「先生との時間は、勉強の時間」とはっきりとした目的をもって受講しているのだと思います。
教科書を開くようにPCやタブレットを立ち上げたら、勉強が始まるんです。家にくる家庭教師って、親御さんも結構大変じゃないですか。家を片付けたり、お茶やちょっとしたお菓子を用意したり。私は、あまり今の時代の価値観に合わないのではと感じます。
授業内容は対面の家庭教師と変わらず、しかも学校や塾でわからない問題があれば、スポットで予約をとって授業を受けることもできます。みなさん便利に活用されていますよ。
オンライン講師ならではの、
生徒との思い出も
――これまでの講師生活の中で、印象に残っている授業や生徒さんはいますか?
OKADA:ありますよ。どちらもオンライン家庭教師ならではの経験です。ひとつは、2022年の受験シーズンかな。学校や塾の代わりに私のレッスンを受けていた生徒さんがいました。当時はコロナ禍まっただ中でしたから、1月になると受験生は学校へは行かないんです。家にいても勉強がしたいということで、 授業時間は午前中2時間、午後3時間。それをほぼ毎日一ヶ月。生徒と一緒にマラソンを走っている感覚でしたね。
あとは、海外で暮らしている生徒さんですね。もう3年になりますが、当時は小学5年生で、中学受験を視野に入れて勉強していました。結局親御さんの仕事の都合で帰国が伸びたため記念受験に留まったのですが、結果は見事合格。日本の学年だと中学2年になった今も、日本の教育を受けておきたいと勉強を続けています。
――どちらも、オンライン家庭教師ならではのレアな経験ですね。講師としてのキャリアをスタートされて3年になりますが、メガバンク在籍時と比較して、講師としての毎日はいかがですか?
OKADA:いまの働き方は、めちゃくちゃ気に入っています。サラリーマンではなく、自分の力で働いてみたいと思っていましたから。それが実際にできている。しかも、「教えたい」という目標まで同時に達成できました。
学び・教えてきた
次は、広める活動にチャレンジ
――メガバンク退職時に描いていた夢が叶ったいま、次のステップとして目指している目標はありますか?
OKADA:家庭教師として子どもたちの勉強をサポートしていきたい気持ちは変わりません。これは自分にとってライフワークのようなものなので……。これまでの人生、自分自身がさまざまな経験を通じて「学び」、そこで得たものを人に「教えて」きました。「学ぶ」、「教える」の延長として、次は「広める」活動にチャレンジしていきたいですね。
――なるほど、何を広めたいのでしょう?具体的な活動の内容はありますか?
OKADA:私は、ストアカへの感謝の気持ちがかなり大きいんです。だからこそ、ストアカの便利さやメリットを広く伝えて、恩返しをしたいと思っています。
実は6月に、ストアカで活動する先生を100人ほど集めた交流会を主催したんです。今回は先生交流会という形でしたけど、より直接的にストアカのビジネス拡大につながる施策や、貢献する方法がないかと考えているところです。
OKADA:私個人としては、オンライン家庭教師をもっと世に広めて、学習スタイルのスタンダードにしていきたいと思っています。以前は一部のユーザー間の利用に限定されていたオンライン英会話も、今では学び方の選択肢の一つにまでなりました。同じようにオンライン家庭教師も広げていけると思うんですよ。
新しい経験や学びにたいする好奇心も、教えたいという目標も、どちらも満たしながらすごく心地よいバランスで生活ができています。
貪欲にインプットをしていた学生時代や、すべてを犠牲にして教えていた新人講師時代を経た今だからこそ、自然と「ストアカ」を広めたいと考えるようになったのかもしれません。高みや成長を意識しすぎると、逆に幸せから離れてしまう気がします。現状に満足しつつ、等身大の自分でやりたいことをやっていきたいなと思います。
――小学生の頃に先生に出会っていたら、勉強が好きになっていたかもしれません。素敵なお話をありがとうございました!
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