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“その人の魅力を最大限に引き出すメイクを教えたい” ヘアメイクアーティスト安藤さなえ先生 |ストアカ講師インタビュー
パーソナルカラー診断や顔分析を取り入れたメイクレッスンを開催する安藤さなえ先生。安藤先生のメイクレッスン は、東京都内のサロンだけでなく、 関西エリアや中四国、さらには海外からも生徒が訪れる人気講座 です。
2020年にストアカへ掲載を開始して以来、受講者数は2200名以上。さらに、今後の受講見込みである 「受けたい」登録者数も2200名以上 にのぼり、その注目度の高さが伺えます。
そんな安藤先生がストアカを最初に利用したのは生徒として。講座の選びやすさを実際に体験したことがきっかけとなり、 独立と同時にストアカの導入を決めました。
「メイクは、その方の人生に深く関わるものだと感じています」 と語る安藤先生。受講のきっかけは人それぞれですが、どの生徒にも 「自分の魅力に気づいてほしい」 という思いでレッスンを提供しています。
今回は、 講座の内容や生徒層、そして教える上での工夫について、詳しくお話を伺いました。
(取材日:2025年1月20日)
今回お話を伺ったストアカ講師
ヘアメイクアーティスト
安藤さなえ先生
大手ヘアメイクサロンやテレビ局など2万人以上のヘアメイクやレッスンを手がけてきた現役ヘアメイクアーティスト。「なりたい私」そして「あたらしい私」が見つかるメイクレッスンを展開中。
・2020年よりストアカ講師登録
・ストアカアワードにて、2021年「優秀講座賞」、2022年および2024年には「カテゴリー賞」を受賞
・ストアカページはこちらから
https://www.street-academy.com/steachers/378564
“本当の意味”で、お客様に寄り添ったメイクを教えたい
ストアカ編集部(以下、――): まず、ストアカ導入の経緯についてお伺いしたいのですが、安藤先生が美容の世界に入られたきっかけから教えていただけますか?
安藤さなえ先生(以下、安藤): 経歴からお話しすると、大学卒業後は海外のITコンサル系の会社に就職し、業務管理の仕事を2年間担当していました。今とは全く異なる分野ですが、中国語が話せたため、その語学力を活かしたいと思い選んだ職場でした。
しかし、実際に働いてみると非常に激務で、もともと大好きだったメイクやファッションを楽しむ時間も余裕もなくなってしまったんです。「このままでいいのだろうか……」と将来について考えるようになり、思い切って仕事を辞めて日本に戻り、美容の世界に飛び込むことを決意しました。
その後、専門学校に通い美容師免許を取得。さらに技術を磨くために、 ヘアメイクのセミナーに参加したり、資生堂のヘアメイクスクールに入学し、 アートディレクションコース などでセンスを磨きました。
―― ヘアメイクアーティストとして、どのくらいのキャリアを積まれているのですか?
安藤: 10年以上になります。これまでにブライダルのヘアメイク、テレビ局での出演者のヘアメイク、サロンでのメイクレッスンなど、さまざまな現場を経験してきました。また、 パラリンピックの開会式にもヘアメイク担当として参加する機会をいただき、幅広い分野で活動してきました。
―― もともとメイクサロンでもレッスンをされていたのですね。そこから独立して教えようと思ったきっかけは?
安藤: 「 本当の意味で、お客様に寄り添った似合うメイクを教えたい 」と思ったからです。
メイクサロンで働いていた際、特定のメーカーの化粧品を使うことが多かったのですが、それがお客様の希望に100%応えられるわけではないと感じることがよくありました。化粧品の種類が限られていると、 表現できるイメージも制限されてしまうんですよね。
また、ブランドやサロンによっては、そのブランドの化粧品しか使えない場合もあり、PRや販売を兼ねた施術が求められることもあります。そうなると、本当にお客様一人ひとりに最適なメイクを提供するのが難しくなるんです。
そこで、「 自分でレッスンを始めれば、メーカーの縛りがなくなり、より自由に幅広いアイテムを扱える 」と考えました。さまざまなブランドの化粧品を自由に使用しながら、 本当の意味でお客様に寄り添ったメイクを教えたいと思い、2020年に独立しました。
―― 独立後、すぐにストアカを導入されたのですね。
安藤: そうですね。実は独立前に生徒としてストアカを利用したことがあったんです。カメラのレッスンを検索していて、たまたまストアカのサイトを見つけました。サイトのデザインもおしゃれで、写真撮影の様子などが載っていて、とても好印象でした。
実際にレッスンを受けてみてもとてもためになり、「こういう形で個人でレッスンを開く方法もあるんだ」と知ったのも、この時が初めてでした。
―― 最初は生徒としてストアカを利用されていたのですね。講師として登録しようと思われた理由は?
安藤: 一番の理由は、生徒として利用した時に「受講者の評価やレビューがしっかり書かれていて、比較しやすい」と感じたことですね。
また、独立後に自社のホームページを作ろうとしたのですが、制作も宣伝もすごく難しく、費用もかかることが分かりました。さらに、宣伝用のチラシ作成や広告も別で依頼しなければならず、「これをすべて一人でやるのは大変だ」と感じました。
そんな時に 「そういえば、以前ストアカを利用したことがあったな」 と思い出し、講師として登録してみたんです。手続きも簡単で、その日のうちに登録・講座申請をし、すぐに 生徒募集を開始できたのは本当に助かりました。
就職や転職、年齢の変わり目、そして推し活まで。一人ひとりの「なりたい」を叶えるオンリーワンのメイクレッスン
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―― どのような講座を開催されていますか?
安藤: 2000年から掲載し、現在も一番人気の120分マンツーマンのメイクレッスンを続けています。まず顔タイプ診断で顔のパーツの特徴を分析し、似合うイメージを提案します。その後、 パーソナルカラー診断を行い、アイシャドウやチーク、リップなど最適なカラーを提案します。
ただ、診断結果に縛られるのではなく、 生徒さんのなりたいイメージを優先し、どのようにパーツを活かせるかを一緒に考えます。フルメイクの実践レッスンでは、 パーソナルカラーと異なる色を取り入れたい場合や、トレンドアイテムを使いたい場合の効果的な取り入れ方もアドバイスしています。
―― フルメイクの実践レッスンはどのように進めるのでしょうか?
安藤: フルメイクのレッスンには約1時間かけ、ベースからパーツメイクまで細かく指導します。 半顔ずつ仕上げる ことで、力加減や指の使い方、道具の使い方を実際に体験していただきます。また、 普段のメイクの癖を見極め、直すポイントを細かく指導することも大切にしています。
さらに、 自宅でも再現しやすいように レッスンの流れやポイントをメモにまとめてお渡ししています。普段使っている道具を活かしたい方にはその使い方を、新しいアイテムを試したい方には 最適なアイテムを提案するなど、個々に合わせたアドバイスも行っています。
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―― 自分のメイク道具を持参して参加しても良いのですか?
安藤: はい、大丈夫です。私の方でも豊富なメイクアイテムを用意していますが、 ご自身の化粧品を持参される方も多いですね。特に「 持っているカラーが本当にパーソナルカラーに合っているか診断してほしい 」という方が多いです。
また、普段使っているブラシが適切かどうかを確認したい方もいらっしゃるので、 コスメチェックもレッスンに含めています。
―― 持っている化粧品は、ご本人に合っていることが多いのでしょうか?
安藤: 意外とそうでもないケースが多い ですね。最近は流行のアイテムやインフルエンサーおすすめのコスメを購入する方が多いですが、「 なんとなく買ったけど使いこなせていない」「必要ないものまで買ってしまった 」というケースもよくあります。
そのため、「 これは必要だけど、これはなくても大丈夫」「このブラシはファンデーションではなく、パウダー用として使うのがベスト」など、具体的なアドバイスをしています。
―― オンラインレッスンも実施されていますが、どのような背景で取り入れたのですか?
安藤: ちょうどストアカでレッスンを始めた時期がコロナ禍だったことが大きなきっかけです。対面レッスンに不安を感じる方も多く、オンラインなら安心して受講できると思い導入しました。また、 遠方の方にも参加していただきたいという思いもあり、実際に海外や北海道など、関東以外の地域からも多くの方が受講されています。
コロナ禍も落ち着いてきましたが、オンラインレッスンは今も継続しています。やはりニーズは一定数ありますので。現在は、対面レッスンが中心ではありますが、オンラインも並行して実施しています。
―― 対面レッスンは、どのような場所で行われていますか?
安藤: 以前はシェアサロンの一角で行っていましたが、現在は東京都内・阿佐ヶ谷にある一戸建てをお借りし、教室やサロンとして利用しています。
完全プライベートな空間なので、受講生の方も安心して質問できる環境です。居心地の良さやリラックスできる雰囲気を大切にし、 快適にレッスンを受けていただけるよう工夫 しています。
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―― レッスンにはどのような方が参加していますか?
安藤: 年齢層は10代から60代までと幅広いです。例えば、10代後半や20代の方は進学を機にメイクを学びたい という方が多いですね。また、「社会人として職業にふさわしいメイクを学びたい 」という方もいらっしゃいます。
30代・40代の方は 「今までのメイクをアップデートしたい」 という目的が多く、コロナ禍でしばらくメイクをしていなかった方が「 そろそろメイクを見直したい 」と受講されることもあります。50代以降の方は、エイジングケアを意識したメイクに関心がある方が多いです。
また、 営業職の男性など、 身だしなみを整える目的で受講される方もいらっしゃいます。眉を整えるメイクや、肌をきれいに見せるベースメイクを学ぶ方が多いですね。
―― 最近、『推し活』のためにメイクを習う方も増えているそうですね?
安藤: はい、推し活を目的に受講される方も多いです。例えば 「目黒蓮さんが好きだから、彼が好みそうな雰囲気のメイクをしたい」 という方や、 アイメイクに推しカラーや担当カラーを取り入れる方もいます。握手会やイベントのファッションに合わせて、メイクやヘアアレンジを考えるのも楽しいですね。
―― 推し活メイクではパーソナルカラーはどのように活用されるのですか?
安藤: 似合う色を見ながら、 推しカラーとの組み合わせ方を考えます。例えば、「 似合うイエローと推しカラーのイエローが一致するか?どう取り入れるとバランスが良いか? 」などですね。 推しカラーを活かしつつ、より魅力的に見せるメイクを提案しています。
それに『推し』って俳優さんや芸能人に限らなくて、ぬいぐるみやキャラクターの推しの方などもいらっしゃるので、私自身も生徒さんと一緒に考えるのが楽しくて! メイクを学ぶきっかけは本当に人それぞれだと、生徒さんから教えてもらっています。
集客や予約管理をストアカに任せることで、教えることに集中できる
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―― ストアカを利用して良かったことを教えてください。
安藤: そうですね。やはり、ストアカの 集客や予約管理のシステムがとても便利だと感じています。
私はメイクが専門ですが、 マーケティングや集客、メール対応、予約管理といった業務はあまり得意ではなく …… ストアカを利用することで、そうした作業を自分で行う必要がなくなり、 メイクの仕事に集中できるのが大きなメリットですね。
例えば、ストアカでは 定期的にキャンペーン を実施していて、私自身が積極的に発信しなくても、 「お年玉クーポン」「ポイントバック」などの企画 を行ってくれるので、生徒さんにとってもお得に感じてもらえますし、ストアカの宣伝効果で集客にもつながるのはありがたいですね。
―― 対面のメイク講座には「受けたい」が2,200人以上ついていて、お知らせ配信も活用されていますね。
安藤: そうですね。 「受けたい」(※1)をしている方限定で、特別なお知らせを送ることが多いです。
例えば、 季節ごとに変わるメイクのトレンド をいち早くお伝えしたり、ストアカのキャンペーンに合わせて 「メイクブラシプレゼント」などの独自の特典を実施することもあります。
以前受講されたリピーターの方が「そういえば!」と思い出して予約してくださることもありますし、「ちょうど空いている日程だったので申し込みました」という方も多くいらっしゃいます。
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(※1)「受けたい」とは
ストアカの「受けたい登録」機能を使うと、気になる講座を保存し、追加日程や講師からのお知らせ配信を受け取ることができます。
・受けたい登録について
―― ストアカに掲載することで、集客に直結していると感じますか?
安藤: はい、もちろんです。たくさんの方に来ていただいて、本当に感謝しています。
実は遠方からの生徒さんも多く、関東近郊では千葉や茨城の方、 西日本エリアから来られる方もいらっしゃいます。昨日は京都の方が、年末には愛媛からも受講しに来てくださいました。
―― 皆さん、メイクレッスンのために上京されるのですか?
安藤: レッスンを受けるために、わざわざ時間を調整して東京まで来てくださる方もいますし、 出張のついでに予約される方 もいらっしゃいます。
ですが、 遠方・近隣に関わらず、貴重な時間を使って来てくださることが本当にありがたいですね。希望の時間が空いておらず、 夜遅い時間でも予約を取ってくださる方もいて、熱心に学びたいという気持ちが伝わってきます。
―― 受講生の方々は、もともとストアカを利用されていたのでしょうか?
安藤: ストアカの ヘビーユーザーの方もいらっしゃいますが、 ストアカを初めて利用する方のほうが圧倒的に多いですね。
多くの方がインターネットで「メイクレッスン」などと検索し、私の講座を見つけ、レビューを読んで予約してくださる ようです。
また、「受講して本当に良かった」とレビューに書いてくださる生徒さんが多く、それを見て遠方からも選んでいただけることが、とても嬉しいですね。
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―― 外国の方が受講されることもあるとお聞きしました。
安藤: はい。私は中国語しか対応できませんが、 日本在住の中国の方や、 中国・アメリカ在住で観光で日本に来られた方が受講されることが多いですね。
実は、 私自身も中国のSNSで時々発信していて、「こういうレッスンをやっています」と紹介することがあります。そうすると、皆さんスマートフォンでストアカのページを開いて確認してくれる んです。
ストアカのような大手のプラットフォームは信頼感がある ので、 個人で直接予約を受けるよりも、安心して申し込んでくださる方が多いのではないでしょうか。
また、 全く日本語がわからない方でも、翻訳アプリを使って予約してくださるケースもあり、それでもスムーズに予約から支払いまで完了できるので、「 本当に分かりやすいシステムだな 」と実感しています。
―― 他にも、講師としてストアカを利用する中で、特に便利だと感じる機能はありますか?
安藤: 意外かもしれませんが、 キャンセル時の返金手続きがすごく楽なのが助かっています。
講師をしていると、生徒さんの都合で 急なキャンセルが発生することがありますよね。その際、通常なら返金や振り込みの対応を自分で行わなければならず、とても手間がかかります。
しかし、 ストアカではその手続きをすべてシステムが代行してくれるので、自分で対応する必要がなく、本当に便利ですね。
本人がまだ気づいていない魅力を見つけ、メイクの力でサポートしたい
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――:たくさんの方にレッスンをされていると思いますが、特に大切にされていることはありますか?
安藤:一番大切にしているのは、 生徒さん自身がまだ気づいていない魅力を見つけ、それをメイクでどう活かせるかをサポートすることです。
例えば、顔立ちの美しさや個性を引き出すメイクを提案し、 これまで以上に自信を持ってもらえるよう心がけています。また、コンプレックスを感じている方には、その部分をどう魅力に変えられるかを一緒に考え、 メイクを通じて自分の個性を前向きに捉えられるよう、気持ちの面からもサポート しています。
―― :ストアカでの活動も5年目に入られたかと思いますが、やりがいを感じるのはどんな時ですか?
安藤: 生徒さんは皆さんとても優しく、素敵な方が多いです。メイクを楽しんでくださったり、 「自信が持てるようになった」「メイクが楽しくなった」 というお声をいただくと、とても嬉しく思います。レビューで感想を書いてくださる方も多く、それを読むたびに とてもやりがいを感じています。
―― 今後、新しく挑戦してみたいことはありますか?
安藤: そうですね。 リピーターの方が継続して学べるレッスンをもっと増やしたいと思っています。
一度レッスンを受けた後、 時間が経つと自己流に戻ってしまうこともありますし、新しいトレンドアイテムを取り入れたいという方も多い ので、そういった方向けのレッスンを工夫していきたいですね。
また、 TPOに応じたメイクレッスンを充実させたいです。例えば、「結婚式に参列する方向けのメイクレッスン」など、 より具体的なシーン別のレッスン を増やせればと考えています。実際に受講生の方からも 「こういうレッスンがあれば嬉しい」 という声をいただくことが多いので、需要は高いと感じています。
―― 最後に、今後のご展望をお聞かせください。
安藤: ストアカのお蔭で本当に素敵な生徒さんに出会わせてもらっているので、十分満足しています。現状を大切にしていきたいですね。
まだお会いできていない生徒さんも多くいらっしゃいますが、本当にメイクに悩んでいる方や、これまでメイクをしたことがない方にも気軽にご参加いただきたいです。
実際に 30代・40代で生まれて初めてメイクをする方も多く、「何もわからない」「アイテムを持っていないけど大丈夫?」と不安を感じている方がたくさんいらっしゃいます。
中には、ストアカでレッスンを見つけて「受けたい」を押しながらも、 勇気を出して申し込むまでに1年かかったという方もいました。そんな初心者の方も安心して受けられるレッスンであることを、もっと知ってもらえたら嬉しいです。
「メイク」とひと言で言っても、 その方の人生に深く関わるものだと感じています。
例えば、就職や転職、子育て、趣味を楽しむためなど、 メイクを学ぶきっかけは人それぞれです。だからこそ、 生徒さん一人ひとりの特徴を大切にしながら、「なりたい自分」に合わせたメイクを提案したいと思っています。
仮になりたいイメージがはっきりしていなくても大丈夫です。診断やカウンセリングを通じて、 その方の個性や魅力を引き出すメイクを一緒につくっていきますので、気軽に楽しみながらご参加いただければと思います。