江戸時代から続く書の世界ー川端耕司先生にインタビュー
「和の習い事を始めて、所作や上品な身のこなしを習得したい!」
大人になるにつれ、そんな思いを抱くようになった人もいるのでは?
着付けや茶道などの王道もいいけれど、ユニークな和の習い事にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介する先生は、歌舞伎文字“勘亭流”の書き方を教える川端耕司先生。
「勘亭流」とは、約240年前の江戸時代から続く、歌舞伎の外題や看板などに使われる書体のこと。
勘亭流と聞いてピンときていない方も、一度は目にしたことがある書体だと思います。
お店の提灯などに、こんな文字が施されているのを見たことがあるのではないでしょうか。
街で見かける勘亭流は、ほとんどがパソコンで打ち込まれた文字。
川端先生の講座では、手書きの勘亭流をレクチャーしてもらえるんです。
なかなか珍しい体験ができる講座ですが、どんなきっかけでストアカ講師を務められることになったのでしょうか…
最後までぜひご覧ください!
【先生プロフィール】
お名前:川端耕司 先生
肩書き:勘亭流書家
ご経歴:
2007年より 歌舞伎文字・勘亭流を学び始める。
その後、店舗のまねき書きの担当やアート展への出展、企業の制作物の協力など、幅広く活動。
職人の技術を「手取り足取り」の指導でレッスン
ーー川端先生はどんなきっかけでストアカの先生を始められたんでしょうか?
川端耕司先生(以下、川端先生):
初めて人前で書いてお教えした時に、自分が思っていた以上に生徒さんが童心に帰るような喜び方をされていたのが印象的で、それ以来人に教える喜びを知りました。
そしてもっと沢山の方に歌舞伎文字の魅力を伝えたいと思い、ストアカさんで先生を始めました。
ーー実際に教えられた経験から、ストアカ講師になられた経緯があるのですね。
川端先生は、ストアカではどんなことに工夫して教えてらっしゃいますか?
川端先生:
歌舞伎文字は職人の技術(見て覚える)なので、人にお教えるのが難しく伝わりにくい点がありますが、黙々と書くだけでは伝わらない部分も会話(言葉)を通して、疑問点などの解決方法をお伝えしたり、筆だけでは分からない所はペンなどを使って筆順を解説したりと、極力“手取り足取り“お教えするよう心掛けています。
普段から筆を使われる方にも、筆を持つのが久しぶりという方にも、分け隔たりなく、その方に応じた指導方法をさせて頂きます。
まずは「勘亭流を書いてみたい」という思いが大事
ーー講座にはどんな方が向いていますか?
川端先生:
私の勘亭流教室に興味を持たれる方は、実は「歌舞伎が好きで」という方が意外にも少ないです。
勿論、歌舞伎や伝統芸能がお好きな方に興味を持って頂けるのは嬉しい事ですが、そうでなくても「勘亭流の形が好き」とか「変わった字を書いてみたい」など、少しでも気になると思われた方は、どなたでも向いていると思います。
つまり“好きこそものの上手なれ“で、書いてみたいという気持ちが一番大切なんだと思います。現在、私の教室に参加される生徒さんには中高年層の方が多い印象で、まれにお若い方もご参加されています。
ーー単純に「面白そう!」と感じるところからのスタートでもいいのですね。
これまでストアカで教える中で、印象に残っているエピソードはありましたか?
川端先生:
ネットで勘亭流講座を検索された関東圏の方が、私(戯筆)の書く字が好きだという事で遠方から関西にお越しになられた事がありました。
勘亭流を書く職人の中から、わざわざ自分を選んで下さったという事に感慨深い思いがしました。
また、講座をリピートして下さる生徒さんが教室で練習した字を普段使いで書かれた時に、人に見せたら大変喜んで貰えて嬉しかったという言葉を聞き、私自身も自分の事のように喜ばしかった思い出があります。
ーー遠方から川端先生の勘亭流を習得されにいらっしゃったとは…すごく嬉しいエピソードですね!
最後に…先生の講座を一言で表現すると、どんな講座ですか?
川端先生:
唯一無二の講座です!
学校では教えてくれない書道「勘亭流」。
書道でありながらも、一般的な書道とは違い、勘亭流では二度書きOK。
どちらかというと、絵を描く感覚に近いのだそう。
周りの誰とも被ることがないユニークな習い事、まさしく「唯一無二の講座」!
ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?